通信品質も妥協したくない!IIJmioと楽天モバイルを徹底比較して選ぶ最適解

IIJmioと楽天モバイルの比較を行う際、単なる月額料金の安さだけでなく、速度の実効値やエリアの安定性といった通信品質は、エンジニア視点を持つユーザーにとって極めて重要な判断基準となります。
IIJmioと楽天モバイルを併用するデュアルSIM運用の可能性や、楽天モバイルとIIJmioの通信速度の違い、さらには楽天モバイルのエリア展開の現状を踏まえ、最適な乗り換えタイミングを見極めるための情報を整理しました。
コストパフォーマンスと可用性を両立させるための、論理的な解を導き出していきましょう。
記事のポイント
- 通信速度におけるMVNOとMNOの構造的な違いを理解し、自身の利用シーンに合致した回線種別を選択する
- 楽天モバイルのプラチナバンド導入による屋内エリアの改善傾向と、パートナー回線データ無制限化の仕様を正確に把握する
- IIJmioのデータeSIMの低価格性と楽天モバイルの通話機能を組み合わせ、コストと利便性を最大化するデュアルSIM運用を構築する
- MNPワンストップ方式の適用条件や乗り換え時の注意点を理解し、ダウンタイムや無駄な出費を抑えたスマートな移行を実現する
IIJmioと楽天モバイルの速度やエリアを比較!メイン回線としての実力

メイン回線として日常的に使用するためには、ストレスのない通信環境が担保されていることが大前提です。
IIJmioと楽天モバイルは、それぞれMVNO(仮想移動体通信事業者)とMNO(移動体通信事業者)という異なる事業形態をとっており、その違いが通信品質やエリア特性に色濃く反映されます。
ここでは、混雑時の挙動やエリアの広がりについて、技術的な背景も交えながら比較していきます。
- 混雑時の構造的な速度低下と推奨環境
- 楽天モバイルのエリア拡大とプラチナバンドの影響
混雑時の構造的な速度低下と推奨環境

通信サービスの品質を評価する上で、トラフィックが集中するピークタイムのパフォーマンスは避けて通れない検証項目です。
帯域幅という有限のリソースをどのように管理・配分しているかによって、ユーザーが体感する速度は大きく異なります。
MVNOとMNOの決定的な違いと平日昼間の挙動
IIJmioは、ドコモやauといった大手キャリア(MNO)から通信設備の一部を借り受けてサービスを提供するMVNOです。
この仕組み上、借りている帯域幅(「土管」の太さ)には限りがあり、多くのユーザーが一斉に通信を行う時間帯には、データが渋滞を起こしやすくなるという構造的な特性があります。
一般的に、平日の12:00〜13:00などの昼休み時間帯はトラフィックが急増するため、MVNOでは通信速度が低下しやすい傾向にあると言われています。
実際、ASCII.jpなどのIT系メディアで取り上げられるIIJmio meetingの資料や市場の観測データにおいても、混雑時には通信速度が数Mbps、状況によっては1Mbps程度まで低下するケースが議論されることがあります。
エンジニアとして外出先でSSH接続やリモートデスクトップを利用する場合、この速度低下がレイテンシの増大や接続の不安定さを招くリスクがある点は考慮すべきでしょう。
対して楽天モバイルは、自社で基地局を設置・運用するMNOであり、帯域のコントロールを自社で行うことができます。
そのため、MVNOと比較すると、混雑時であっても極端な速度低下が起きにくい構造的優位性を持っていると言えます。
ただし、楽天モバイルの公式サイト(重要事項説明書など)にも記載されている通り、公平なサービス提供のために、混雑時や特定の環境下では通信速度の制御が行われる場合があります。
「常に高速である」と断定することはできませんが、構造的にはMNOである楽天モバイルの方が、帯域の逼迫に対する耐性が高いと考えるのが妥当です。
楽天モバイルの実際の評判や、ユーザーが感じる「繋がりにくさ」の真相については、以下の記事でも詳細に分析しています。
楽天モバイルの口コミから探る「最悪」と言われる理由と実際の使い勝手
ZoomやYouTube視聴に必要なMbpsの目安
具体的なアプリケーションの利用に必要な帯域幅を知ることで、自分に必要な回線スペックを逆算することができます。
例えば、ビジネスシーンで欠かせないWeb会議ツール「Zoom」の場合、公式サポートページによると、1対1のHDビデオ通話(1080p)には、上り3.8Mbps、下り3.0Mbpsの通信速度が推奨されています。
また、動画プラットフォームのYouTubeにおいては、ヘルプページにて、HD 1080p画質の視聴に5Mbps、4K画質の視聴には20Mbpsの持続的な速度が推奨されています。
これらの数値を踏まえると、もしIIJmioなどのMVNOで混雑時に速度が1Mbps前後に低下した場合、高画質な動画視聴や双方向のビデオ会議は困難になる可能性があります。
テキストベースのチャットやメール送受信、軽量なWebブラウジングであれば問題ないレベルですが、リッチコンテンツを扱う場合は、Wi-Fi環境へのオフロードや、時間をずらすなどの工夫が必要になるかもしれません。
一方、楽天モバイルなどで安定して5Mbps以上の速度が出ていれば、テザリング経由でのPC作業も含め、多くの業務をストレスなくこなせる可能性が高まります。
特にテザリング利用時は、スマホ単体よりも多くのデータを消費する傾向があるため、無制限プランを持つ楽天モバイルの強みが活きるシーンと言えるでしょう。
もしテザリングがうまく繋がらない、設定が反映されないといったトラブルに遭遇した場合は、以下の記事で解決策を確認してみてください。
楽天モバイルのテザリングができなくなった!緊急時の復活ガイドと繋がらない原因
楽天モバイルのエリア拡大とプラチナバンドの影響

かつて楽天モバイルの最大の弱点とされていた「エリアの狭さ」や「屋内での繋がりにくさ」は、基地局の増設と新たな周波数帯の運用開始により、着実に改善へと向かっています。
700MHz帯の商用サービス開始がもたらす変化
電波は周波数が高いほど直進性が強く、低いほど障害物を回り込む性質(回折性)を持っています。
楽天モバイルはこれまで、主に1.7GHz帯という比較的高周波な帯域を使用してきましたが、これはコンクリートの建物内や地下街などへ電波が届きにくいという物理的な特性がありました。
しかし、2024年6月27日より、楽天モバイルは700MHz帯、いわゆる「プラチナバンド」での商用サービスを開始しました。
このプラチナバンドは、障害物を回り込んで届く特性に優れており、これまで電波が入りづらかった屋内やビル陰における通信品質の向上が期待されています。
これまで圏外になりがちだった場所でも、700MHz帯のエリア化が進めば、安定した通話やデータ通信が可能になる見込みです。
ただし、基地局の設置や調整には物理的な工数と時間がかかるため、サービス開始と同時に全国すべてのエリアで劇的に改善されるわけではありません。
ご自身の生活圏がエリア改善の対象になっているか、あるいは現状どの程度の電波強度なのかを知りたい場合は、以下の記事も参考にしてください。
楽天モバイルのエリアマップは嘘なのか?繋がらない理由と現実的な対策
パートナー回線エリアにおけるデータ制限撤廃の真実
楽天モバイルの自社回線エリア外では、KDDI(au)のネットワークを借りて通信を行う「パートナー回線」に接続されます。
以前のプランでは、このパートナー回線エリア(国内)での高速データ通信は「月間5GBまで」という制限があり、超過後は最大1Mbpsに制限されていました。
しかし、現在の「Rakuten最強プラン」においては、この制限が撤廃されています。
これにより、楽天モバイルの自社回線エリアだけでなく、パートナー回線エリア(ローミングエリア)においても、データ容量を気にせず高速通信を利用できるようになりました。
これは実質的に、人口カバー率の高いauのネットワークエリアでデータ無制限通信が可能になったことを意味し、エリア面での不安を大きく解消する要素となっています。
ただし、パートナー回線エリアであっても、ネットワークの混雑状況や環境によっては通信速度が低下する場合がある点には留意が必要です。
「どこでも完全に無制限で超高速」というわけではありませんが、地方出張やアウトドアなど、楽天自社回線が届きにくい場所でも実用的な通信が確保できる点は、エンジニアにとって心強い仕様と言えるでしょう。
楽天モバイルはどう?最悪という評判の真偽とドコモからの乗り換え判断基準
IIJmioと楽天モバイルを比較して併用も検討!デュアルSIM活用と乗り換え

通信サービスの選択において、「0か1か」で決める必要はありません。
IIJmioの安価なデータ通信プランと、楽天モバイルの通話定額および無制限データ通信の強みを組み合わせることで、互いのメリットを享受する「併用(デュアルSIM)」運用が、コスト意識の高いユーザーの間で定着しています。
ここでは、具体的な併用プランの構築例と、乗り換えをスムーズに進めるための手順を解説します。
- 2回線を併用してコストと利便性を最大化する戦略
- 失敗しない乗り換え手順とMNPの仕組み
- IIJmioと楽天モバイルの比較まとめ
2回線を併用してコストと利便性を最大化する戦略

最近のスマートフォンは、物理SIMとeSIM、あるいは2枚の物理SIMを利用できるデュアルSIM対応機種が一般的になっています。
この機能を活用し、用途に応じて回線を使い分けることで、単一キャリアでは実現できない柔軟な運用が可能になります。
Rakuten Linkの通話無料とデータeSIMの料金構造
楽天モバイルの大きな魅力の一つに、専用アプリ「Rakuten Link」を用いた国内通話の無料化があります。
Rakuten Linkアプリを利用して発信した場合(一部の特番などを除く)、通話料が発生しないため、仕事やプライベートで電話をかける頻度が高い方にとっては非常に強力なコスト削減ツールとなります。
一方で、データ通信に関しては、「それほど使わない月はもっと安く済ませたい」と考える場合もあるでしょう。
そこで活躍するのが、IIJmioのデータ通信専用プランです。
特にIIJmioの「データeSIM(ドコモ網)」は、2ギガで月額440円(税込)、5ギガで月額660円(税込)という、業界でも屈指の低価格設定となっています。
例えば、通話用として楽天モバイル(3GBまで1,078円)を契約し、データ通信のメインとしてIIJmioのeSIM(5GB 660円)を組み合わせたとします。
この場合、合計月額1,738円で、「国内通話無料 + データ通信8GB」という環境が構築できます。
大手キャリアのサブブランドと同等以下のコストで、通話定額機能まで手に入る計算になります。
もし楽天モバイル側のデータ利用が3GBを超えそうな場合は、IIJmio側で通信するように設定を切り替えるなど、柔軟な運用が可能です。
サブ回線としての楽天モバイルの導入メリットについては、以下の記事でも詳しく紹介しています。
さらに、楽天モバイルの契約はSPU(スーパーポイントアッププログラム)の対象となるため、楽天市場での買い物に対するポイント還元率がアップします。
付与条件(エントリーの有無や上限など)を確認する必要はありますが、ポイント還元分を加味すれば、実質的な維持費をさらに下げられる可能性があります。
楽天モバイルのspuを活用して損益分岐点を超えるための賢い運用術
通信障害リスクを分散するキャリア冗長化のメリット
エンジニアにとって、システムにおけるSPOF(単一障害点)の排除は基本中の基本です。
これは個人の通信環境においても同様で、特定の1キャリアのみに依存することは、大規模な通信障害が発生した際に連絡手段を失うリスクを意味します。
IIJmioでタイプD(ドコモ網)を選択し、楽天モバイル(楽天回線/au回線ローミング)と組み合わせることで、物理的に異なるネットワーク網を同時に確保することができます。
万が一、ドコモ網で障害が発生しても楽天モバイルで通信できますし、その逆もまた然りです。
楽天モバイルのパートナー回線はローミング利用であるため、ユーザーが任意に「今はau回線を使いたい」と指定できるわけではありませんが、エリア補完と障害対策という観点では十分に冗長化の役割を果たします。
「常に繋がる安心感」を月額数百円の追加コストで買えると考えれば、ビジネスパーソンにとって非常に合理的な投資と言えるでしょう。
なお、Rakuten Linkの認証時など、SMS受信が必要な場面でトラブルが起きないよう、設定周りの確認は重要です。
楽天リンクの電話番号が認証できない?ログインや設定が進まない時の対処法
失敗しない乗り換え手順とMNPの仕組み

キャリアの乗り換え(MNP)は、手続きが面倒だというイメージが根強く残っていますが、制度の改正によりその利便性は飛躍的に向上しています。
MNPワンストップ方式を利用した予約番号不要の流れ
従来、MNPを利用して乗り換える際は、転出元のキャリアで「MNP予約番号」を発行してもらい、有効期限内に転入先のキャリアで手続きを行う必要がありました。
しかし現在は、「MNPワンストップ方式」が導入され、対応事業者間での乗り換えであれば、この予約番号の事前取得が不要になっています。
楽天モバイルやIIJmioを含む主要な通信事業者はこの方式に対応しており、転入先の申し込み画面からWeb上で手続きを進めるだけで、転出元の解約と回線の切り替えが完了します。
これにより、引き留め工作に遭うこともなく、また予約番号の発行待ち時間もなく、スムーズに契約を移行できるようになりました。
ただし、すべての事業者がMNPワンストップに対応しているわけではありません。
転出元または転入先のいずれかが非対応の場合や、店頭での申し込みなど特定のチャネルでは、従来どおりMNP予約番号が必要になるケースもあります。
申し込み前に、各公式サイトで対応状況を確認することをおすすめします。
もしMNPワンストップ申請が進まないなどのトラブルが発生した場合は、以下の記事が参考になります。
楽天モバイルのMNPワンストップ申請が受付から進まない時は知恵袋の事例を参考に落ち着いて対処しよう
また、電話番号引き継ぎの全体的な流れや注意点については、こちらで詳しく解説しています。
楽天モバイルへ電話番号を引き継ぎするMNPの申請待ち状態を確実に進めるための手順
キャンペーン適用条件と開通タイミングの注意点
乗り換えを検討する際、最も損をしないタイミングを見極めることも大切です。
まず料金面ですが、解約月の利用料金は日割り計算されず、満額請求となるキャリアやプランが多く存在します。
一方で、楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」のように、利用データ量に応じた従量課金制を採用している場合、月の途中で契約しても使った分だけの支払いとなるケースもあります。
「月をまたぐと二重に料金がかかって大損する」とは一概に言えませんが、旧キャリアの定額プランが高額な場合は、月末付近に解約が完了するように調整するのが一般的にお得です。
また、IIJmioや楽天モバイルが実施している端末割引やポイント還元キャンペーンには、「申し込み翌月末までに開通すること」や「Rakuten Linkアプリの利用」といった適用条件が設定されていることがほとんどです。
特に月末ギリギリに申し込むと、審査や配送の遅れによって開通が翌月にずれ込み、旧キャリアの料金がもう1ヶ月分発生してしまうリスクがあります。
余裕を持って、月の中旬〜20日頃を目安に手続きを開始し、確実に月末までに回線切り替えを完了させるスケジュールを組むのが、エンジニアらしいスマートな乗り換え術と言えるでしょう。
家族での乗り換えを検討している場合は、キャンペーンの適用条件が複雑になることがあるため、以下の記事も併せて確認してください。
楽天モバイルへ家族で乗り換える手順は?ポイント還元や名義のルールも解説
IIJmioと楽天モバイルの比較まとめ
IIJmioと楽天モバイル、それぞれの特徴と併用のメリットを整理します。
自身の通信環境に何を求めるかを明確にし、最適な選択を行ってください。
- IIJmioはMVNOの特性上、混雑時に速度低下が起きやすい傾向があるが、データ通信の単価は非常に安い
- 楽天モバイルはMNOであり、混雑時でも帯域確保の面で構造的に有利だが、公平性担保のための制御が入る場合がある
- HD画質のビデオ会議や動画視聴を快適に行うには、安定して数Mbps以上の速度が必要であり、MVNOの混雑時は厳しくなる可能性がある
- 楽天モバイルはプラチナバンド(700MHz帯)の運用を開始しており、屋内や地下でのエリア品質が向上傾向にある
- 「Rakuten最強プラン」では、パートナー回線エリアでもデータ容量制限が撤廃され、実質的な無制限エリアが拡大した
- Rakuten Linkアプリを利用することで、対象の国内通話が無料になるため、通話コストの削減に大きく貢献する
- IIJmioのデータeSIM(ドコモ網)と楽天モバイルを組み合わせることで、月額1,000円台後半で通話定額とデータ容量を確保できる
- ドコモ網(IIJmio)と楽天/au網(楽天モバイル)を併用することで、通信障害時のリスクヘッジ(冗長化)が可能になる
- MNPワンストップ方式に対応した事業者間であれば、予約番号の発行手続きなしでスムーズに乗り換えができる
- 楽天モバイル契約はSPUの倍率アップに寄与するため、楽天市場での買い物が多いユーザーには経済的なメリットが大きい
- Ping値などの通信品質は環境に依存するが、一般的にMNOである楽天モバイルの方が低遅延で安定しやすい傾向がある
- 乗り換えの際は、旧キャリアの解約月料金の仕様(日割り可否)を確認し、無駄な出費を抑えるタイミングで開通させる
- 「通信の安定性」を重視するなら楽天モバイル、「データ通信の安さ」を徹底するならIIJmio、両方取るならデュアルSIM運用が合理的である
さらに詳しいモバイル市場の動向や、公正な競争環境の整備に関する情報は、総務省のポータルサイトなども信頼できる情報源として活用できます。










